第三者意見書

  • マネジャー 長谷 直子 氏

株式会社 日本総合研究所
創発戦略センター/ESGリサーチセンター
マネジャー
長谷 直子 氏

新電元グループのCSRの取り組みとその情報開示に関して、「新電元グループCSR報告書2019」の記述と、新電元工業株式会社本社での意見交換を踏まえて、第三者意見を提出します。

貴グループは、日本国内のみならずアジア、北米、欧州などの各地域で生産・販売活動を行い、事業のグローバル化を進めておられます。こうした中、国連グローバルコンパクトやOECD多国籍企業ガイドライン、SASB(米国サステナビリティ会計基準)などの国際的な行動規範や、取引先からの要請などをもとに、サステナビリティを見据えた活動の見直しを行っておられます。今年度は特に、人権尊重の取り組みを強化されたことを評価致します。ビジネスと人権に関する国際的な原則を尊重し、グループ全体で取り組みを推進するために、「新電元グループ人権方針」を新たに策定するとともに、「新電元グループ行動指針」を改訂して人権方針の主旨を反映されました。また、サプライチェーン全体で環境・人権などの側面に関し社会的責任を一貫して果たしていけるよう、人権方針に則り「新電元グループサプライチェーンCSR推進ガイドブック」を作成されました。サプライヤーに対しても、2019年度から人権側面に関する調査を開始しておられます。今後は、調査の対象範囲、調査項目、アンケート回答率などを可能な範囲で開示していかれることを期待致します。また、CSR調達の実効性を高めるために、アンケート回答率やサプライヤーのカバー率等の目標値の設定について検討していかれることも一案と考えます。

また、顧客目線でのさらなる製品品質向上に向けて、「全社品質方針」を策定し、CSR報告書にも掲げられました。グループ全体で取り組みの一貫性を確保するために、こうした方針の明文化は重要と考えます。今後は、同様に「多様な人材の活躍推進」、「ワークライフバランス」といった文脈でもグループ方針を明文化していかれることを期待致します。特に、従業員の働き方改革や生産性向上に関しては、具体的な取り組みも検討しておられます。2021年の朝霞事業所の開設に伴い、柔軟な働き方ができるよう、就業時間の選択制度の導入やサテライトオフィスの拡充などを検討されていると伺いました。こうした取り組みを従業員に周知し、利用者を増やすためにも、方針を明文化し社内外に発信していくことは有効と考えます。

最終ユーザーの製品利用を通じた環境負荷削減への貢献としては、消費電力の低減に資するデバイス製品、各国の環境規制に対応できる二輪車用電装品、電気自動車用の車載DC/DCコンバータ、大型急速充電器・非接触型充電器などの幅広い分野で先進性の高い製品開発を進めておられます。こうした製品群の提供を通じて、社会全体のCO2排出量の削減に貢献しておられることを評価致します。

再生可能エネルギーの活用に関しても、貴社の飯能工場の使用電力に係るCO2排出量をオフセットする目的で、再エネ由来の「山形県民CO2削減価値(Jクレジット)」購入を継続しておられます。また、長野県が進める「1村1自然エネルギープロジェクト」において、奥裾花自然園で整備された再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせた電力需給管理制御システムに、貴社のパワーコンディショナや蓄電池システムが採用されています。今後も、再生可能エネルギー導入拡大に貢献していかれることを期待致します。

地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」や、直面する社会的課題の解決を目指すSDGs(持続可能な開発目標)に対する関心が高まっています。貴社では、SDGsの達成に貢献する製品を多数お持ちです。今後は、各製品がSDGs達成に向けて具体的にどのように貢献するのかという道筋を可視化するとともに、環境・社会に与えるインパクトを定量的に把握し、発信していかれることを期待致します。

第三者意見書を受けて

株式会社日本総合研究所の創発戦略センター/ESGリサーチセンター マネジャー長谷直子様には、当社グループCSR活動への貴重なご意見、ご指摘を賜り誠にありがとうございました。
当社グループは、2018年度、人権や環境の取り組みを強化してまいりました。引き続き、直面する社会課題や環境課題について、CSR活動を進めてまいります。また新事業所の移転を機に、更なる「働き方改革」を推進し生産性向上に繋げる取り組みを推進してまいります。   
国際イニシアティブである、「パリ協定」や「SDGs」の要請につきましては、中期経営計画に統合し優先課題を決定し、取り組んでまいります。
すべてのステークホルダーの皆さまより信頼され、社会とともに「持続的成長」できる企業を目指してまいりますので、引き続き、ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

新電元工業株式会社
CSR委員会事務局

トップへ戻る