第三者意見書

  • マネジャー 長谷 直子 氏

株式会社 日本総合研究所
創発戦略センター/ESGリサーチセンター
マネジャー
長谷 直子 氏

新電元グループのCSRの取り組みとその情報開示に関して、「新電元グループCSRレポート2020」の記述を踏まえて第三者意見を提出します。

今年度のレポートを拝読して、本業を通じた社会的なポジティブインパクト創出を着実に進めておられると感じました。具体的な所見を3点申し上げます。

1点目は、CSR(企業の社会に対する責任)やESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みの企業経営への統合をより一層進めておられる点です。冒頭のトップメッセージでは、第15次中期経営計画において「持続的成長に向けた製品戦略の加速」を掲げ、ESG経営の推進や、事業活動を通じてSDGsに貢献していくことが表明されました。組織のCSR推進体制も刷新され、新たに社長直轄組織としてCSR室を設けるなど、経営上の重要課題として全社でCSRやESGの取り組みを推進しておられることを評価致します。

2点目は、SDGs貢献に向けた取り組みの進展です。新電元グループでは、企業ミッションとして、「エネルギーの変換効率を極限まで追求することにより、人類と社会に貢献する」を掲げておられます。そのミッションに則り、グループとして注力すべきSDGsのゴール・ターゲットとして、「7.3 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる」を特定されました。まさに新電元グループの製品提供を通じて貢献できるターゲットであり、本業を通じて取り組むことで、目標7(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)に向けて大きなインパクトをもたらすことが期待できます。消費電力の低減に資するデバイス製品などは、エネルギー効率の改善に資する製品そのものであり、加えて電気自動車向け急速充電器なども供給し、脱炭素社会の実現に貢献しておられます。災害時に電力供給できるポータブル発電機用のインバータは、自然災害に対するレジリエンス向上に資するため、目標13(気候変動に具体的な対策を)にも貢献する製品と考えます。また、環境・エネルギー分野以外でも、関係会社で人工呼吸器用ソレノイドの供給を増やし、新型コロナウィルス感染症の重篤化防止にも寄与されています。今後は、個々の製品による環境・社会へのポジティブなインパクトを見える化(定量的に評価)し、具体的に発信していかれることで、貴社の製品が持続可能な社会の実現に貢献していることの説得力もより高まると考えます。

3点目は、従来から進めておられる製品の品質向上に向けた取り組みや、働きやすい職場環境の整備などでも着実に実績を出されている点です。働きやすい職場環境の整備に関して、有給休暇の取得率は年々向上し、介護休暇取得者数や男性の育児休暇取得者数も増えています。ICTを活用した在宅勤務も進めておられます。こうした取り組みを従業員に周知し、利用者を増やすためにも、多様な働き方の実現に向けた方針を明文化し社内外に発信していくことは有効と考えます。

最後に、前回のレポートでも指摘させて頂きましたが、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」を前提に、中長期の先を見据えて自社の事業活動に伴うCO2排出量削減に向けた目標を設定する動きが広がっています。今後、2030年や2050年といった中長期的なCO2削減目標の設定に向けて検討していかれることを期待致します。

第三者意見書を受けて

株式会社 日本総合研究所の創発戦略センター/ESGリサーチセンター、マネジャー長谷直子様には、当社グループCSR活動への貴重なご意見、ご指摘を賜り誠にありがとうございました。
当社グループは、経営計画に、ESGの取組みを掲げ、「企業ミッション」に則したSDGsマテリアリティを表明し、実践していくことで「パリ協定」や「SDGs」といった、国際的イニシアティブに貢献できるよう取組んでいます。
引き続き、生産性向上を目指した「働き方改革」やCO2排出量削減など、直面する社会課題や環境課題について、更なる取組みを推進し、すべてのステークホルダーの皆さまより信頼され、社会とともに「持続的成長」に貢献できる企業を目指してまいります。

                            

新電元工業株式会社CSR室
(CSR委員会事務局)

トップへ戻る