新電元グループでは、事業活動における地球温暖化対策、化学物質削減、廃棄物削減および水資源、生物多様性等の環境負荷低減および環境リスクの低減に努めています。
2023年度に行った取組みの中から、主な活動事例を紹介します。
CO2排出量削減
新電元グループでは、環境ビジョン2050と共に公表した2030年度環境目標を達成すべくCO2排出量の削減に取組んでいます。
新電元国内グループでは、電機・電子業界が自主行動計画として策定・推進する「カーボンニュートラル行動計画」に参加し、年平均1%以上のエネルギー原単位改善および2013年度比46%のCO2排出量削減に向けて、生産プロセスのエネルギー効率改善、設備改善等の活動、および事業活動におけるCO2排出量削減の為の諸施策に取組んでいます。
2021年開業した朝霞事業所は、これまで大手町本社と飯能工場敷地内の複数建物に分散していた各事業本部・部門を一棟に機能集約することやZEB Ready適合建物※の採用で従前のエネルギー使用量を大幅に削減しています。
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- ※朝霞事業所は、建築物の省エネルギー性能の表示制度(BELS)における最高ランクのZEBを見据えた先進建物としてZEB Readyの認証を取得しております。
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- 2023年度朝霞事業所エネルギー使用量削減効果
再生可能エネルギー由来電力の導入状況
2022年度10,297MWh⇨2023年度25,836MWh(グループ全体)
・新電元工業朝霞事業所100%(2022年度~)
・岡部新電元50%⇨100%(2023年度5月~)
・秋田新電元、東根新電元、新電元スリーイー(2023年~)
太陽光発電システムの導入状況
CO2排出量削減の主な取組み
・新電元インディア(2023年度~)
・岡部新電元(2024年度導入予定)
2023年度グループ会社の主な取組み
CO2排出量削減活動の取組み事例
ランプーン新電元ではチェンマイ大学の支援を受けて、温室効果ガスの削減活動に取組んでいます。
チェンマイ大学の支援は、ランプーン新電元が所在する北部工業団地の温室効果ガス排出削減活動の一環として行われ、事業活動により排出される温室効果ガスの「見える化」(算出)の概要説明およびその進め方が主な内容となります。
また、工場内の視察により、工場内設備の問題点・改善点の指導および温室効果ガス排出量削減効果の算出とともに、投資金額や回収期間についても指導いただきました。
ランプーン新電元では、指導いただいた内容を社内関係部門と共有し、温室効果ガス削減に向けた活動を推進しています。
・チェンマイ大学が提示した主な削減対象項目
① 空調機器の更新
② 圧縮空気漏れ対策
③ 外周灯のソーラーライト化
④ 工程の勤務体制の見直し
・見込まれる削減効果(合計)
① 節電量:1,742.7MWh/年
② 二酸化炭素排出量削減量:784.3t-CO2
環境配慮型製品供給による貢献
新電元グループは、「パリ協定」が目指す脱炭素に向けた持続可能な社会創りに向け、環境配慮型製品を提供することにより、製品使用時の温室効果ガスの排出量削減に積極的に取組み、国際的イニシアチブであるSDGs(持続可能な開発目標)の課題解決に努めるとともに、地域社会が進める気候変動影響の緩和策や適応策に賛同し、積極的にその活動を支援しています。詳細は、SDGsへの取組みをご覧ください。
温室効果ガス排出量(Scope1、Scope2、Scope3)
新電元工業は、バリューチェーンから収集する温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出関連のデータに基づき、GHGプロトコルのScope1、Scope2、Scope3を算出しています。
プラスチック削減への取組み
新電元国内グループでは、プラスチックの抑制及び代替による環境配慮を目的とし、各社ごとにプラスチックを抑制できる具体的な目標を定め取組んでいます。
新電元工業では、2022年より施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」を中心とした社内向け説明会を実施し、全社員のプラスチックに対する意識合わせおよび今後の取組みに関する理解を得ました。
一方、国内グループ各社では、梱包材の削減や継続的なリサイクルを実施するためのリサイクル業者の選定並びに分別の強化によるリサイクル率の向上など、それぞれの会社にあった目標を掲げています。
新電元スリーイーでは、廃プラスチックの廃棄処分の適正化に取組んでいます。今まで、プラスチックは素材による分別を行わずにサーマルリサイクル(燃料として再利用)としてリサイクル業者へ引き渡していましたが、リサイクル業者と協議を重ね、プラスチックの素材が特定できる廃パレットや購入部材の輸送・梱包に使用されるトレー類の分別を徹底しました。素材ごとの分別によりマテリアルリサイクル(素材として再利用)として資源の有効利用による循環型社会の実現への貢献に加え、リサイクル業者への有価売却が可能となりました。
化学物質管理への取組み
新電元グループでは、環境目的に「含有化学物質情報の適切な管理によりヒトや環境を守るための持続可能な活動を行う」を掲げ活動しています。
新電元工業朝霞事業所および国内グループ会社で構成されている化学物質管理推進部会を中心に、国内および海外法規制の最新情報を共有し、グリーン調達基準の検討や製品含有化学物質情報の管理、社内で使用する化学品の含有化学物質管理等に取組んでいます。