コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
新電元工業は、経営の透明性やコンプライアンスを含めてコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが求められるなか、経営環境の急激な変化に迅速かつ的確に対応できるよう経営システムを維持、向上させていくことを基本方針としております。また、経営と執行の分離により、意思決定の迅速化と監視機能強化の両立を図り、監査役会が独立した立場で監査することで、内部統制システムの有効性を高めております。経営管理機構としましては、取締役会、経営会議、監査役会、および技術・品質政策会議、本部長会、事業部長会などの各種会議体を機能的に運営し、迅速な意思決定、効率的な事業活動により、有機的なグループ経営を追求しております。情報開示につきましては、経営の公正性・透明性を高めるべく、IR活動の強化に努めております。
コーポレート・ガバナンスの体制(2023年4月時点)
コーポレートガバナンス・コードへの対応
新電元工業では、お客様、株主・投資家、サプライヤー、従業員、政府・行政機関、地域社会など、さまざまな皆さまの期待に応え、信頼関係を構築するために、コーポレートガバナンス・コードへの対応として、ステークホルダーとの適切な対話や情報の開示・説明を行うよう努めております。
2021年11月には、取締役会の諮問機関として社外取締役全員と代表取締役の3名で構成する指名・報酬委員会を設置しました。取締役の指名や報酬の在り方等について検討・協議し、適宜取締役会へ答申しております。また、2022年4月の東証市場区分の見直しにより、当社はプライム市場に移行しました。これに伴い、より一層のガバナンス体制強化に取組んでおります。
コーポレートガバナンス・コードの各原則への対応状況
ガバナンス報告書をご覧ください。
指名・報酬委員会の権限・役割等
当社は取締役の指名・報酬等に関する手続きの更なる客観性・透明性を確立することにより、取締役会の監督機能の向上およびコーポレートガバナンス体制をより一層充実させるため、取締役会の任意の諮問機関である指名・報酬委員会を設置しております。本委員会は、委員の過半数が独立社外役員で構成され、独立社外役員が委員長を務めております。
役員報酬
当社の取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして十分に機能するよう株主利益と連動した報酬体系とし、個々の取締役の報酬の決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としております。具体的には、取締役(社外取締役を含む)の報酬は、金銭報酬と非金銭報酬で構成し、金銭報酬は基本報酬(固定報酬)と中長期および年度の業績等に応じた変動報酬(業績連動報酬)等で構成しております。
個人別の報酬額については業績連動部分の評価について指名・報酬委員会の審議結果を取締役会に答申し取締役会にて審議した上で、取締役会決議にもとづき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとしております。
取締役会の実効性評価:2023年3月期
新電元工業は、取締役会の機能向上を目的として、年1回、その実効性について分析・評価を行い、その結果の概要を開示しております。2022年度は、取締役会の実効性評価(自己評価)を以下の分析・評価方法により実施しております。また、その結果の概要は以下の通りです。
分析・評価のプロセス
取締役6名(内、社外取締役2名)と監査役4名(内、社外監査役3名)を対象に取締役会の実効性に関するアンケートを実施し、その結果をもとに討議を行い、外部機関の意見も踏まえ、評価を纏めました。
評価結果の概要
アンケートは、当社の取締役会がその役割・責務を実効的に果たすうえで重要と考えられる事項(取締役会の構成と運営、戦略にかかる審議等)を確認するとともに、市場の期待するガバナンス体制や、サステナビリティを巡る課題等への取締役会の関与などについて確認しました。アンケートの結果、以下の点から、当社取締役会は、その役割を果たし、有効に機能していることを確認いたしました。
・取締役会は、それぞれがその責務を認識し、建設的な議論や意見交換がなされ、効果的に運営されていること
・取締役会における重要な審議に際しては、十分な審議時間が確保されており、経営課題、問題事象が適切に審議・報告され、業務執行と監督がともに実効的に機能していること
一方で、課題として、役員トレーニングや社外役員への情報提供の充実、資本コストや資本効率を意識した議論の活性化、マネジメントによるリスク情報の適切な共有、指名・報酬委員会運営の安定化と取締役会への適時、適切なフィードバックなどについて、更なる改善が必要であることを確認いたしました。
今後の対応
当社取締役会では、今回の結果を踏まえ、継続的な改善を行い、取締役会の実効性を更に高めるよう取り組んでまいります。