自家消費システム

  • タイトル

太陽光発電は自家消費の時代へ
人が集まる場所に太陽光発電を設置すると、電気料金の削減効果だけでなく、環境貢献や節電への意識向上も期待できます。事業施設向けの太陽光発電は、施設規模と発電規模のバランスや、静音性、使いやすさなど、総合的な視点でのシステム設計が求められています。

  • エコロジー

自家消費のメリット

  • Q&Aタイトル

太陽光発電のライフサイクルで排出されるCO2は、火力発電よりも大幅に少なく、環境にやさしいエネルギーとされています。「太陽光発電の自家消費システム」によって、電力の地産地消を推進することで、さらなる排出削減に貢献することができます。

施設で発電した電力を利用することにより、買う電気が減り、電気料金の削減につながります。再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)による電力買取価格の低下が著しく、売るよりも使う「自家消費」が注目されています。

停電したときでも太陽光でつくった電気を利用することができます。情報端末の充電や炊事などにも利用でき、災害時などの施設利用価値が高まります。停電時の電源利用には、
自立運転機能が搭載されたパワコンの選定が必要です。

気をつけたいポイント

技術要件や施工性が注目されがちですが、「人が集まる場所」向けの発電設備では、環境や用途への適応性がとても重要です。特におさえておきたいポイントは、設備の静音性と停電時に活用できる自立運転機能です。導入時に必ずチェックすることを推奨します。

居住施設や文化施設においては、静かさがひとつの環境指標になります。また、電力変換装置からは特有の高周波音が発生する場合があります。設備の動作音や設置場所への配慮が必要です。

太陽光発電でよくあるお困りごととして、停電時に電気を利用できなかったという事例があります。主な理由は、発電設備に自立運転機能が無かったり、自立運転機能の使い方が分からなかったりなどがあります。

全量自家消費のルール「逆潮流できない」

静音性や機能性のほかに、重要になるのが発電設備の認定条件です。特に「全量自家消費」と呼ばれる運用方法は、電力会社からの設備認可が下りやすいことで注目されていますが、次のようなルールが適用されることが課題となっています。

全量自家消費では、発電した電力を商用系統に流出させないこと
(逆電力保護継電器=RPRの設置)

このルールを守りながら発電量を増やすためには、太陽電池からの電力を商用系統に連系する「パワコン」の出力コントロールを考える必要があります。図中の「監視」とは一般的に、電力メータからのデータやRPRの動作信号となっています。

  • タイミングチャート

発電力が消費電力を上回る状態を「逆潮流」、その反対を「順潮流」と呼びます。RPRは逆潮流を検出すると、発電を停止させる信号を出します。つまり安定的に発電を継続させるためには、常に順潮流の状態を維持しなければなりません。発電力と消費電力のバランスによって発電状態が決まりますので、下図のようなメンタルモデルで理解することもできます。

逆潮流を防ぐべき理由とは?

発電力が消費電力を上回る条件が続くと、発電を開始してもすぐに逆潮流が発生して発電停止を繰り返してしまいます。このように、バタバタと発電停止を繰り返しているときは、発電量としてはほぼゼロになってしまいます。そればかりか、スイッチなどの機械部品が何度も動くことにより、摩耗や劣化が進行して設備が長持ちしなくなります。

使う電気に合わせて発電力をコントロール

使う電気が少ない時間帯は、発電力を抑えることで逆潮流を防ぐことができます。消費電力の変動パターンは施設によって違いますのが、施設の種類や消費電力データから推定することも可能です。消費電力の実績データは、慣例的に「トレンドデータ」とも呼ばれます。

発電力をコントロールする機能

消費電力のトレンドデータを把握しましたら、発電力をコントロールする方法を考える必要があります。なるべく費用をかけずに、最大限の発電量を達成できる「自家消費システム」を選びましょう。
たとえば、受電電力を計測しながらリアルタイムに発電力をコントロールする方法は「負荷追従制御」と呼ばれます。実際の電力に基づいてコントロールしますので、なるべく発電量を最大化したい場合によく選定されます。一方で負荷追従制御は、設備や組み合わせにもよりますが、設計施工や設備費の負担が多めとなる場合もあります。

当社は、逆潮流を防ぐ4種類の方法をご紹介しています。注目が高まる「負荷追従機能」のほか、日本国内で初となるアルゴリズムによる逆潮流抑制機能「クリップホールド機能」などもご活用いただけます。自家消費対応パワコンは、豊富な選択肢で導入リスクを低減することができます。

発電グラフ表示で環境貢献PR

人が集まる場所に設置されることが多い自家消費型の太陽光発電は、発電状況をグラフィカルに表示することで、環境への意識向上が期待できます。 パソコンのインターネットブラウザを利用する発電表示なら、複数の場所にモニタを設置したり、発電グラフとPR動画を交互に表示したりと、パソコンならではの高度なモニタ活用も可能です。映像出力を利用するモニタ表示なら、さまざまなメーカー様の監視装置で豊富なデザインが用意されています。 当社の「自家消費ユニット SC1」は、ブラウザによる発電表示のほか、さまざまなメーカー様の監視装置を併用いただくことも可能です。

  • 自家消費ユニットと併用できるのは、他社製の「監視装置」となります。発電量の制御などを行う「監視制御装置」や、当社製「SOLGRID MANAGER」との併用はできません。

小規模多数の拠点も効率的にメンテナンス

公民館や学校、チェーン店舗では、設備の日常保守がひとつの課題になります。インターネット回線を利用したクラウド遠隔監視なら、本拠点からの集中管理を行うことができます。

たとえば、クラウド監視サービス「Venus Solar」を利用すると、保守のための監視やトラブル時の再起動操作をリモートで実施することができます。

  • クラウド監視サービスのご利用には、インターネット回線をご用意いただく必要があります。また、サービスのご利用は別途ご契約が必要となります。詳しくはお問い合わせください。
  • 「Venus Solar(ビーナスソーラー)」は、太陽光発電設備の設備保守管理に特化したサービスです。収集対象の数値データは、発電実績、気温、日射量のみとなります。
    消費電力や受電電力などの需給データの収集/表示には対応しておりません。必ず事前にご確認ください。

自家消費に適した発電設備

自家消費型の太陽光発電システムは、施設を利用する人の役に立ち、環境意識の向上にもつながります。地球環境にやさしい太陽光発電で、低炭素社会の実現に貢献します。

太陽光パワーコンディショナ
「PVS-Cシリーズ」

自家消費に適した性能と機能

ご紹介資料ダウンロード

自家消費システムの構築にあたっては、電気設備の知識や機器仕様の集約が必要です。ここでは、技術要点をほど良いページ数にまとめた冊子をダウンロードいただけます。「負荷追従機能 導入ガイド」は、2020年1月発行の最新3版を提供中です。

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