太陽光パワーコンディショナ用語集

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INDEX

【略称】PCS:パワーコンディショナ PV:太陽光パネル

あ行

  • アレスタ/避雷器 (ひらいき)
    配電線に雷のような過電圧が加わったときに、電流を大地に流して過電圧を低減する装置です。受電設備などには、過電圧がかかることにより抵抗値が減少する酸化亜鉛型などがよく用いられています。ライトニングアレスタ(記号:LA)とも呼ばれます。

  • 異常リセット (いじょうりせっと)
    パワーコンディショナが何かの異常で運転が止まった時に行う復旧操作です。発生したエラー内容により、リセットの方法が異なります。

  • 一括入力オプション/-DN オプション (いっかつにゅうりょく/でぃーえぬおぷしょん)
    新電元工業製の太陽光PCSの、オプション型名のひとつです。PVからの入力配線を1本で接続したい場合は、このオプションを選択ください。より詳しくは「オプションで選べる6入力/1入力」をご参照ください。

  • インバータ
    直流電圧を交流電圧に変換する装置です。太陽光PCS の場合は系統連系インバータとも呼ばれます。

  • 塩害 (えんがい)
    電気設備や農作物、その他の植物、 鉄、コンクリート構造の施設などが塩分によって受ける害の総称です。一般的な指標をこちらのページに掲載しています。

  • オフグリッド
    電力会社の電力系統に接続せず、自家発電設備のみで電力をまかなう使い方です。オフは「切り離す」の意味、グリッドは「電力系統」の意味です。ただし、停電時の非常用電源のように、建物としては電力を引き込んでいるものの、部分的または一時的に系統連系させずに自家発電を行うような使い方は、一般的にオフグリッドとは呼ばれません。

か行

  • 改正FIT 法 (かいせいふぃっとほう)
    2017 年4 月から施行された、FIT 法の改正法です。従来のFIT 法からの大きな変更点は、①設備認定から事業計画認定となったこと、②メンテナンスが義務化されたことです。
    そのほか、③運転開始期限の導入されたこと、④旧認定取得者の扱いが定められたこと、⑤売電単価の決定方法などが変更されました。

  • 開放電圧 (かいほうでんあつ)
    太陽光パネルに何も接続していない状態における、太陽光パネル出力電圧です。太陽光パネルが発生させる電圧の最大値です。PCSに太陽光パネルを接続する場合は、直列接続した太陽光パネルの開放電圧合計値が、PCSの最大入力電圧を下回る必要があります。太陽光パネルの温度係数やバラツキを考慮のうえご設計ください。

  • 解列 (かいれつ)
    太陽光PCS の場合は、一般的に、系統連系リレーをオフしている状態を指します。新電元工業製PCSにおいて、「停止状態」「待機状態」は解列状態を意味します。電力会社の、発電・変電・送電・配電設備に接続される系統から、物理的に切り離された状態です。
    なお、半導体スイッチで系統から切り離すことを、通例的に「ゲートブロック」(GB)と呼びます。

  • 過積載 (かせきさい)
    PCSの定格電力よりも多くの太陽光パネルを接続し、ピーク時以外の発電量を増やす方法です。積載を行うことで、最大日照以外の時間帯でも発電量がアップするため、 全体的な発電量アップが見込めます。新電元工業のPCS は、最大入力電圧、最大入力電流以内のご使用であれば、過積載でも製品保証の対象となります。詳細は「太陽電池の過積載」をご参照ください。

  • 逆潮流 (ぎゃくちょうりゅう)
    自家発電設備で発電した電力を、電力会社側の系統に対して電力を送り込むことを意味します。固定価格買取制度(FIT)の運用においては、逆潮流した電力を電力会社が買い取ることを通例的に「売電」と呼びます。

  • キュービクル
    主に屋外に設置される、高圧受電設備を格納した金属製の箱です。一般的に「高電圧注意」などの注意銘板が掲示されています。キュービクルには、変圧器や保護継電器、計器類が格納されています

    。設備容量が50 キロワット以上の太陽光発電所は「高圧連系」に分類され、キュービクルの設置が必要になります。

  • 継電器  (けいでんき)
    主にキュービクルなどの受電設備内に設置される保護検出器です。幹線の電圧値や電流値に対して検出レベルを設定することができ、超えた場合にスイッチを動作させます。このスイッチ動作により、主開閉器をオフしたり、PCSの外部入力信号停止機能を動作させたりします。リレーとも呼ばれます。太陽光発電設備によく設置される継電器としてはOVGR、RPR などがあります。分散電源向けにRPRとOVGRを併設する場合は、手動復帰が可能な系統連系継電器が適しているとされています。

  • 系統異常 (けいとういじょう)
    受電設備の保護継電器や、太陽光PCSで検出する保護動作です。停電や周波数異常が発生したことを示します。停電が発生すると、系統不足電圧(UVR)や単独運転を発報します。系統電圧が高い場合は系統過電圧(OVR)、系統周波数の異常に対しては系統周波数低下(UFR)または系統周波数上昇(OFR)を発報します。新電元製PCSでは、警報IDG01~G06が系統異常となっています。

  • 系統連系 (けいとうれんけい)
    PCSの出力電力を電力会社の系統に逆潮流させることです。

  • 系統連系規程 (けいとうれんけいきてい)
    発行元は日本電気協会が発行する、系統連系を行うための技術要件をまとめた規格書です。

  • 系統連系協議 (けいとうれんけいきょうぎ)
    日本で系統連系する場合に、電気設備技術基準(平成9 年通商産業省令第52 号)に則るため、発電設備設置者と電力会社で技術協調を図るため事前に行う協議のことです。

  • 系統連系継電器 (けいとうれんけいけいでんき)
    太陽光発電所のような分散電源の設備構築を簡便に行う目的で販売されている継電器です。基本的には地絡過電圧継電器(OVGR)の機能を備えています。一般的なOVGRは復帰時限の整定のみ可能な「自動復帰タイプ」ですが、系統連系継電器の場合は手動復帰設定も可能な「自動/手動復帰タイプ」となっています。OVGRとRPRを併設する受電設備において、PCSへの信号配線を1系統に集約できるメリットがあります。

  • 高周波 (こうしゅうは)
    電波や音などにおける比較的周波数の高い成分(信号、ノイズ)のことを高周波といいます。電力変換装置では半導体によるスイッチング作用により電圧や周波数を変換していますので、高周波ノイズや高周波音が発生します。

  • 高調波 (こうちょうは)
    交流の基本波に対する整数倍の周波数成分を意味します。電源周波数が50Hz の場合、3 次高

    調波は150Hz、5 次高調波は250Hz となります。

  • コンバータ
    直流電圧を直流電圧に変換する装置です。電圧の昇降圧や高周波絶縁などに用いられます。太陽光PCSにおいては、最大電力追従制御を行う機能性から、MPPT回路と呼ばれる場合もあります。また、複数のコンバータ(MPPT回路)を具備する太陽光PCSは、マルチストリング方式と呼ばれます。太陽光PCSによっては、コンバータを具備せず、インバータのみで電力変換を行う機種もあります。

さ行

  • 再生可能エネルギー (さいせいかのうえねるぎー)
    自然環境において、消費し続けても再生されるため、枯渇することのないとされるエネルギーを意味します。太陽光、太陽熱、水力、風力、地熱、波力、温度差、バイオマスなどがあります。

  • サージアブソーバ
    落雷などにより瞬間的に増加する電圧を、サージ電圧または雷サージ電圧と呼びます。このサージ電圧から電子機器や電子部品を防護する機器や部品の総称です。電子部品のバリスタやツェナーダイオード、避雷器(アレスタ)も、サージアブソーバの一種とされます。温度測定を行うためのセンサー部品です。温度が高くなるほど抵抗値が低くなる特性があります。

  • サーミスタ
    温度測定を行うためのセンサー部品です。温度が高くなるほど抵抗値が低くなる特性があります。

  • 三相3 線式 (さんそうさんせんしき)
    3つの単相交流電源に120°ずつ位相差をもたせた送電方式で、一般的に高圧配電に用いられます。一般家庭などに引き込まれる単相3線式よりも、電線1本あたりの送電電力を多くすることができます。モーターなどの機器を滑らかに駆動することにも適しています。

  • 自家消費 (じかしょうひ)
    太陽光パネルなどで発電した電力を、発電所のある敷地内で優先的に消費するような使い方です。電力会社との売電契約が不要なため、導入時の手続きが簡易になります。より詳しくは「自家消費システム」ページをご参照ください。

  • 実効値 (じっこうち)
    アナログ方式のテスターで測定される電圧値、電流値、電力値に相当します。交流の電圧や電流を、発生する熱量相当に換算した値と言えます。一般的に表記される電圧(ボルト)や電流(アンペア)の値は実効値で示されますが、明確に区別する場合はRMS(root mean square/あーるえむえす)が併記されることもあります。(例:Vrms[V] など)

  • 使用前自己確認 (しようまえじこかくにん)
    2016 年11 月30 日より、5 百キロワット以上、2 千キロワット未満の太陽光発電所で、使用開始前の自己確認結果の提出、並びに既に設置された太陽電池発電所において太陽電池を変更する場合にも同様に自己確認結果の提出が必要になりました。

  • 集電箱 (しゅうでんばこ)
    パワーコンディショナからの出力をまとめる端子台を収納した箱を、通例的に「集電箱」と呼びます。パワーコンディショナを複数台設置する場合に設置します。

  • 出力制御 (しゅつりょくせいぎょ)
    分散電源における出力制御とは、経済産業省令による出力制御要件に基づき実施される発電力コントロールを意味します。分散電源の発電量が、電力系統で受け入れ可能な電力を超えそうな場合に、電力会社からの要請によって発電所の出力電力を下げることができる仕組みです。出力制御の指令はWEBを経由して自動的に反映されます。出力制御対象の地域にある発電所では逐次対応が義務づけられており、今後も対象地域が拡大する可能性があります。詳しくは「出力制御対応について」ページをご参照ください。

  • 昇圧器/昇圧回路 (しょうあつき/しょうあつかいろ)
    太陽光パネルのストリングの電圧を一定の値まで引き上げる回路のことです。条件の異なる複数の太陽光パネルを1台のPCSに接続する場合などに設置すると、発電電力が向上する場合があります。

  • シールド線 (シールド線)
    シールド付きケーブルそのもの 、またはシールド付きケーブルのシールド部分です。ノイズに強い電線で、PCSと監視装置の通信などに用います。網目状の導線、または金属箔が、ツイスト状に編まれた芯線を覆うような構造になっています。適切に効果を得るためには、シールドの線の一箇所をFG (フレームグランド)に接続する必要があります。

  • 絶縁電源 (ぜつえんでんげん)
    コンバータなどの電力変換器のうち、入力側と出力側が電気的に接続されておらず、トランスなどの磁路で隔てられている方式のことです。太陽光発電所においては、太陽光パネル側の絶縁損傷などによる漏電が発生しないため、一般的に安全性が高いとされています。スイッチング電源回路による高周波絶縁は、同じ容量の商用トランスと比較して小型であり、電力損失も少ないなどの特徴があります。

  • 接続箱 (せつぞくばこ)
    太陽光パネルからの出力を一つにまとめる端子台を収納した箱を、通例的に「接続箱」と呼びます。新電元工業製PCSの標準品は、接続箱の機能を内蔵しています。オプションで、接続箱機能のない一括入力タイプも選択いただけます。

  • 設備認定 (せつびにんてい)
    固定買取制度において、発電事業を行う事業者は発電設備を国に届け出ることが義務づけられています。経済産業省は、届け出のあった設備が法令要件を満たしていることを確認し、設備認定を行います。

  • ゼロ相電流 (ぜろそうでんりゅう)
    交流電路を一括りに計測したときに計測される電流です。三相電流を一括で計測すると、通常は各相で打ち消し合って0アンペアとなりますが、漏電など、電路以外の経路で電流が流れた場合に、ゼロ相電流が生じることが想定されます。

  • 相回転計 (そうかいてんけい)
    三相交流の相順(相回転)を計測するための計測器で、検相器(けんそうき)とも呼びます。相回転計には「R」「S」「T」の3 端子があり、それぞれを系統のRST に接続して使用します。R→S→T→R→S…の場合が「正相」、R→T→S→R→T…の場合が「逆相」の判定となります。PCS を設置する際は「正相」とする必要があります。
    新電元製PCSを「逆相」の系統に接続した場合、PCS は相回転異常(A13 PRERR)を検出し、発電できません。

た行

  • 太陽光発電 (たいようこうはつでん)
    太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する発電方式です。発電したエネルギーで電化製品を動かしたり、電力系統に接続するためには、パワーコンディショナ(PCS)と呼ばれる装置が必要です。

  • 太陽光パネル (たいようこうぱねる)
    太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する、パネル形状の機器です。

  • 多数台連系 (たすうだいれんけい)
    広い意味では、異なるメーカーの太陽光PCSが近隣地域に多数台あることです。通例的には電力会社との系統連系協議に関するひとつの課題を意味します。太陽光PCSが、多数台連系に対して問題なく単独運転検出が可能なことを証明するJET認証試験は「多数台連系試験」や「複数台連系試験」などと呼ばれます。
    より詳しくは「用語解説 多数台連系とは」をご参照ください

  • 単独運転 (たんどくうんてん)
    電力系統に不具合(停電)が発生したとき、太陽光発電システムが解列されずに通電が継続されてしまう状態です。太陽光PCSには、電力系統の異常を検出して自動的に系統から切り離す「単独運転検出機能」を備えています。

  • 直流リンク (直流リンク)
    コンバータとインバータの中間にある、直流電力の伝送路です。入出力電力の変動に耐えられるように、一般的に大容量のコンデンサを設けています。納入仕様書の回路構成図にも記載されています。

  • 地絡 (ちらく)
    電路以外の経路に電気が流れてしまうことです。例えば2線ある電路において、片側線のみが地面に接触した場合などに生じます。電路を意図的に地面に接続することを接地(アース)と呼びます。

  • 低圧連系 (ていあつれんけい)
    太陽光発電システムの系統連系では、設備容量50kW 以上と50kW 未満とで送電網への“連系区分”が異なります(電気事業法)。キュービクルなどの受電設備が不要なため、比較的安価に系統連系を行うことが可能です。なお、50kW 以上の発電所を構成するときに、1 区画が50kW 未満になるように区画を分けることを「低圧分譲」と呼びます。

  • 電圧上昇抑制 (でんあつじょうしょうよくせい)
    発電によって電力会社が既定する電圧上限に達しないように、電流を制御したり、発電電力を抑えたりする機能です。
    より詳しくは「用語解説 系統電圧上昇抑制とは」をご参照ください。

  • 電気主任技術者 (でんきしゅにんぎじゅつしゃ)
    事業用電気工作物の工事・維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、 電気事業法によって選任しなければならないとされている電気保安の確保のための技術責任者です。

  • 電気事業法 (でんきじぎょうほう)
    電気事業および電気工作物の保安の確保について定められている法律のことです。

  • 電力系統 (でんりょくけいとう)
    電力会社から送達される電線路のことです。PCSの系統出力端子は、電力系統に接続します。

  • 同期信号線 (どうきはいせん)
    太陽光発電においては、単独運転検出(能動的方式)という系統異常を検出するために敷設される信号線で、太陽光PCSに渡り配線されます。ただし、同期信号線が必要なのは単独運転検出(能動的方式)が「無効電力変動方式」の場合のみで、「周波数シフト方式」や「ステップ注入付き周波数フィードバック方式」の場合は、同期信号線は不要です。

  • トランスデューサ (TDとも書く)
    アナログ計測値を、電圧信号から電流信号に変換するための変換器です。電流による信号伝送は、長距離の伝送に適します。太陽光発電所では主に、日射計や気温計の接続に用います。自家消費案件では、系統電力や負荷電力の計測値伝送にも用いられます。
    トランスデュ-サは「4-20mA 変換器(よんにじゅうへんかんき)」や、単に「4-20(よんにじゅう)」とも呼称されます。

  • トリップ
    電力設備におけるトリップとは、開閉器などが自動的に切れること、ブレーカが落ちることを意味します。口語では「ブレーカがトリップした」などと表現されます。

    保護継電器などのトリップ信号を開閉動作に使用する場合もあります。

の行

  • 野立て (のだて)
    地面の上に直接設置された太陽光発電所を、通例的に野立てと呼びます。屋根設置、屋上設置などと区別するための用語で、野立てソーラーなどとも呼ばれます。

は行

  • 売電 (ばいでん)
    自家発電設備を持つ企業や一般家庭などが、発電した電力を各電力会社へ売ることです。口語で買電と区別する場合には「うりでん」とも呼ばれます。

  • 売電保証 (ばいでんほしょう)
    新電元製PCSのオプション延長保証サービス「プラチナサービスプラン」に付帯する保証です。PCSのトラブルでご迷惑をおかけした場合、売電料金の損失を一律料金にてお支払いします。お支払いには、お客様より所定の手続きが必要です。

  • 発電所ID (はつでんしょあいでぃー)
    経済産業省令の出力制御の対象となる太陽光発電所において、系統連系認可後に管轄電力会社から送付される、26桁の番号です。このIDを出力制御装置に入力することで、出力制御の指令と発電所が紐付きます。なお、同一住所の発電所設備でも、区画が分かれていたり、出力制御装置が複数台に分かれていたりすると、発電所IDも個別に付与されます。

  • バーチャルパワープラント/VPP (ばーちゃるぱわーぷらんと/ぶいぴーぴー)
    太陽光発電などの分散電源をネットワーク網で相互に接続し、出力を統括的に制御することで、あたかも1つの大きな発電所のように管理を行う取り組みです。仮想発電所とも呼ばれます。

  • 復帰後投入阻止時間 (ふっきごとうにゅうそしじかん)
    太陽光PCSの系統異常保護の発生に付加される、再起動までのインターバル時間です。太陽光発電所が系統停電などから復帰したあと、すぐに運転を再開せず、PCSに設定された復帰後投入阻止時間(最大300秒)の経過後に、自動的に運転を再開します。停電復旧後に自動で運転を再開させない「手動復帰」設定もあります。

  • 分電盤 (ぶんでんばん)
    電気を分配するためのブレーカに加え、契約用アンペアブレーカ、漏電ブレーカ、安全ブレーカなどを搭載した配電盤です。

ま行

  • マルチストリング方式
    太陽光PCSにおける、太陽光パネルの入力回路方式です。PCSに太陽光パネルを接続する端子が複数あるだけでなく、それらを独立したコンバータで電力変換する方式をいいます。複雑な屋根形状にパネルを設置するような場合に、発電量をなるべく低下させない効果を期待できます。より詳しくは「発電量を引き出すマルチストリング」をご参照ください。

  • 未稼働案件 (みかどうあんけん)
    2012~2014年度認定の太陽光発電所で、運転開始期限が設定されていないもののうち、運転開始準備段階に⼊っていない発電所の設置案件のことです。2018年10⽉22⽇公⽰のパブリックコメントにて、FIT開始初期に認定を受けた未稼働案件を対象に、調達価格の⾒直しを順次⾏う対応⽅針が⽰されました。運転開始する時点のコストを反映した適正な調達価格が適⽤されます。

  • 無効電力 (むこうでんりょく)
    交流電気回路では、負荷に流れた電流が電力として消費されない場合があります。これらは「無効電流」や「無効電力」と呼ばれ、Var(バール)という単位を持ちます。交流電圧・電流は、基準電圧(例えばアース電位)に対して、プラスとマイナスが交互に入れ替わっています。交流電圧と交流電流のタイミングがわずかにずれることで、プラスとマイナスが重なる部分が生じ、その瞬間は電力がマイナスになり、消費電力を相殺します。コイルやコンデンサなどを含む機器は無効電力を引き込むため、消費電力に対して引き込む電流が多くなります。

や行

  • 余剰電力 (よじょうでんりょく)
    自家発電設備で発電した電力から、自家消費分を差引いて余った電力です。余った電力を電力系統に逆潮流できない場合は、電力が余らないように太陽光PCSの出力電力を抑える必要があります。新電元工業製PCSは、外部制御装置との組み合わせにより、余剰電力を抑制する自家消費機能を実現することが可能です。

ら行

  • 力率 (りきりつ)
    プラスとマイナスを交互に繰り返す交流電源で、消費電力を計算するために用いられる値です。電気回路には、電圧や電流の変化を妨げる要素があるため、供給した電流相当の電力消費できない場合があります。交流回路では、正確に消費電力を計算するために「力率」という係数を用います。
    なお、「電力変換効率」とは異なります。

  • 力率一定制御 (りきりついっていせいぎょ)
    太陽光発電所の系統電圧が上昇するのを防ぐために、パワーコンディショナの力率をあえて下げる制御を行います。太陽光PCSから進み電流を出力することで、発電所から遅れ電流を多く出力させます。発電所から多くの電流を引き込むことで、送配電設備での電圧降下が促進されるため、負荷や発電所の電圧を下げる効果が期待できます。

英字

  • a 接点/b 接点/c 接点 (えー/びー/しー せってん)
    a 接点:a 接点は通常は開いているスイッチです。例えば、豆電球にa 接点を接続すると、押した時だけ点灯します。
    b 接点:b 接点は通常閉じているスイッチです。例えば、豆電球にa 接点を接続すると、押した時だけ消灯します。
    c 接点:c 接点は、a 接点とb 接点の両方が入ったスイッチです。

  • O&M (おーあんどえむ)
    オペレーション・アンド・メンテナンスの略で、運用管理と保守点検を意味します。太陽光発電システムは、メンテナンスフリーの機器であると言われがちですが、固定価格買取制度の期間中(10 年~20 年)、安定したパフォーマンスを維持するためには、適切なメンテナンスが不可欠とされています。O&M は、基本的に所有者または使用者以外へ委託される場合が多くなっており、日々の運営管理や月次ごとの定期検査のみといったものから、システムだけでなく発電所全体の管理を行うものまであります。

  • FIT 法/固定価格買取制度 (ふぃっとほう)
    再生可能エネルギーによる電力の買取価格を法律で定め、 電力会社にその電力の買い取りを義務付けた制度です。FITは、フィードインタリフ(Feed-in Tariff)の略称です。なお、2017 年4 月からは改正FIT 法が施行されました。

     

  • JET 認証 (じぇっとにんしょう)
    一般財団法人電気安全環境研究所(JET)が行う試験、検査及び調査に適合した電気製品に与えられる認証です。太陽光PCS型式ごとに適合性試験が実施されます。JET認証を取得している太陽光PCSを導入することで、連系協議を円滑に行うことができます。

  • JEPA/太陽光発電協会 (じぇぴあ/たいようこうはつでんきょうかい)
    日本の太陽光発電産業の業界団体です。太陽光発電の普及促進活動のほか、統計作成、技術開発促進、需要家や消費者の窓口相談を行っています。新電元工業も企業会員となっています。

  • FG/フレームグランド(えふじー)
    製品筐体(フレーム)のネジ部分など、人が触れるような金属部分をいいます。外部通信のシールド線などは、FG に接続します。出力制御・監視ユニットSOLDRID MANAGER においては、「接地」と書いてあるネジ端子が、FG に相当します。

  • MPPT 制御 (えむぴーぴーてぃーせいぎょ)
    最大電力点追従制御(MPPT : Maximum Power Point Tracking)の略称で、太陽電池が発電する時に出力を最大化する制御です。太陽電池は設置場所や天候により最適動作点(電圧)に追従するように、太陽光PCSが出力電力を制御します。

  • FRT 要件 (えふあーるてぃーようけん)
    太陽光発電設備が大量に連系されている系統が一斉に解列しないように、1秒以下の短時間の停電でも運転を継続するために定められた機能要件です。FRTは Fault Ride Throughの略称です。新電元工業製PCSでは、型名の末尾に「A」を含む機種より、本要件に対応しています。

  • RPR (あーるぴーあーる)
    逆方向の電力を検出した際に動作する継電器(リレー)です。逆電力継電器の制御機器の略称です。

  • OVGR (おーぶいじーあーる)
    地絡過電圧継電器の略称です。地絡事故時に発生する零相電圧を検出します。

  • RS-485 通信 (あーるえす-よんはちごつうしん)
    新電元工業製PCSの外部通信に使用されている通信方式です。長距離の情報伝送に適していることから、広く産業機器に用いられています。二線式、半二重方式。

  • IGBT (あいじーびーてぃー)
    絶縁ゲートバイポーラトランジスタの略称です。電力制御に用いる半導体スイッチ素子で、低いオン抵抗と、比較的早いスイッチング速度を両立させた素子です。

  • IPM (あいぴーえむ)
    インテリジェントパワーモジュールの略称です。IGBT などのパワーデバイスの駆動回路や、自己保護機能などを組み込んだ電力用半導体素子で、過熱保護、短絡保護、過電流保護、制御電源異常保護などの機能が組み込まれています。

  • EEPROM (いーいーぴーろむ/いーすけあぴーろむ)
    書き換え可能な半導体メモリの一種です。一般的な半導体メモリと同様に、繰り返しの書き換えにより寿命が短くなります。回路基板に直接搭載される場合がほとんどで、メモリ単体での交換は一般的に行われません。

数字

  • 2019年問題 (2019ねんもんだい)
    主に家庭向け太陽光発電に関する問題です。2009年から開始された余剰電力買い取り制度による売電期間が、2019年より順次満了を迎えるため、その後の余剰電力をどのように取り扱うかが注目されています。なお、10kW以上の全量売電の売電期間は20年で、最初の満期が2032年となっています。

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