事業等のリスク

(1)特注品および特定市場への依存

当社グループの営業収入の過半は、特定顧客企業による特注品によって占められており、顧客企業の需要変動により、当社グループの業績が重要な影響を受ける場合があります。当該特注品は、規格および仕様に対し顧客企業の承認が必要であり、顧客の許諾の無い限り他社への販売が制限されております。
また、当社グループは、パワーエレクトロニクスを必要とするあらゆる市場に対し製品を提供しておりますが、特に、二輪車を含む自動車市場、新エネルギー市場、産業機器市場、民生家電市場、通信インフラや情報機器を中心とする情報通信市場向けの製品が、営業収入の重要な部分を占めております。したがって、一般的な国内外の景気や世界的な半導体市況の動向のほか、上記の市場の需要動向に対し、より強い影響を受けることがあります。

(2)特定のグループ外供給元への依存

当社グループは、電源回路製品の基幹部品である半導体を内製化している一方で、ほかの主要部品および半導体の原材料については、複数のグループ外企業の供給に依存しております。当社グループと各サプライヤーとの間は、概ね良好な協力関係にあり、また複数購買の促進により供給リスクの低減を図っておりますが、一般的な経済動向およびサプライヤー個別の事由により、需給の急激な変動や価格の高騰が起きた場合には、必要な部材の入手に支障を来し、当社グループが顧客企業に対し供給責任を果たせない、あるいは部材価格高騰による原価の上昇など、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)国際的活動および海外進出

当社グループは、日本国内のみならずアジア、北米、欧州の各地域で生産又は販売活動を行なっており、また、様々な販売チャネルを通じ、他の地域にも製品を販売しております。近年、当社グループの海外生産および販売の比重は高まってきております。したがって、当該地域における、予測できない法規制などの改正、政治および経済状況の変動、労働争議や雇用条件の急激な変化、天変地異や火災、戦争やテロ、疫病の流行といった社会情勢の変動などにより、当社グループの事業活動が制限され、あるいは当社グループ製品の供給体制に支障が生じる場合があります。

(4)為替レートの変動

当社グループは、円貨のみならず米ドル、ユーロ、アジア通貨等で販売および調達活動を行っており、海外の生産および販売拠点は、原則としてその拠点の属する国または地域の通貨によって財務諸表を作成しており、連結財務諸表作成にあたっては、在外関係会社の財務諸表を円換算しております。したがって、為替レートの変動は当社グループの業績および財務状況に影響を与えており、一般的には、円高の場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、円安の場合は好影響を及ぼします。
当社グループは、為替予約および通貨オプションなどの取引を行なう一方、進出先での資材調達の促進など為替レートの変動による悪影響を最小限にとどめる努力をしております。しかしながら、為替レートの変動により業績および財務状況に悪影響を及ぼす場合があります。

(5)需要変動

当社グループの顧客企業のうち、一部の市場においては、需要動向に固有の変動要因があります。また、産業構造の変化や顧客企業および当社グループの競争環境の変化などが、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼすことがあります。
また、近年顧客企業の短納期要請が高まっており、当社グループとしてもリードタイムの短縮に努めておりますが、供給リスクを避ける主旨などから一部の材料については先行手配をせざるを得ず、当社グループが独自の判断で調達したたな卸資産については、その後の顧客の需要変動により、当社の責任において処分する場合があります。

(6)価格競争

当社グループが属する電子部品業界における競争は大変厳しいものとなっており、特に価格に対しては、顧客企業による値下げ要請、競合他社の攻勢などにより、価格下落の圧力は日々強くなっております。特に、当社グループの主力製品のひとつであるダイオードにおいては、国内外の競合他社との競争が激化しております。また、主力の通信インフラ市場向けの整流器においては、市場規模の縮小に伴い、価格競争が一段と厳しくなっております。
当社グループは、差別化しうる新製品の開発とともに、サプライヤーと一体となったコストダウン活動や生産性の向上に努めておりますが、将来的に価格競争力を維持できない可能性もあります。その場合、当社グループは販売シェアの低下に伴い、業績および財政状態を悪化させる可能性があります。

(7)技術特許などの知的財産権

当社グループは、独自の半導体技術および回路技術をもとに各種製品を製造・販売しておりますが、特定の国または地域においては知的財産権による完全な保護が不可能な状況にあります。したがって、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性があります。
また、他社が保有または主張する特許などについては、その動向の把握に努めておりますが、当社グループの使用する技術が、他社の保有する特許その他の技術的権利に全く抵触しないという保証はありません。
さらに、当社グループは、現在複数の企業と技術導入契約を結んでおりますが、これらの契約が将来にわたり継続される保証はありません。

(8)製品の欠陥

当社グループは、各生産拠点において世界的に認められた品質管理基準に基づき、各製品の製造を行なっておりますが、全ての製品について全く欠陥がなく、将来にわたりリコールや顧客企業からのクレームなどの事態が発生しないという保証はありません。
また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。
大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような重大な製品の欠陥が発生した場合、顧客企業への補償や対策費用などの費用発生に加え、市場における信用の低下などにより、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

(9)新製品開発力

当社グループは顧客企業または市場のニーズに合わせた製品および要素技術の開発を常に行っており、また当社グループの将来的な成長力の鍵は、こうした研究開発活動の成否にかかっていると考えております。しかしながら、エレクトロニクス業界のニーズは多様化しており、また技術や製品のサイクルも短くなってきております。当社グループが顧客企業または市場のニーズに合わせた製品をタイムリーに提供できない場合、または競合他社に先んじられた場合には、当社グループは新製品の販売機会を失うか制限され、それまでの研究開発投資の回収が困難になるなど、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
また、近年エレクトロニクス業界でも顕著になってきている標準化競争の如何や、当社グループおよび顧客企業が基盤とする技術が主流となり得なかった場合には、当社グループが事業機会を失う場合もあります。

(10)人材の確保と育成

当社グループの競争力の源泉は、技術開発力、生産性、品質、営業力および効率的な経営ノウハウなどであり、これらを維持し、また継続的に発展させる人材の確保と育成は、当社グループの将来性を決定づける重要な要素のひとつであります。したがって、係る人材、特に高度なスキルを持つエンジニアや特定の有資格者について、その確保および育成ができなかった場合には、当社グループの将来の成長、財政状態および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)設備投資

当社グループは生産能力および研究開発力の維持・増大のため、設備投資を継続的に行なっておりますが、将来の需要動向によりその額は変化し、財務状況およびキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼす場合があります。また、設備投資の結果増強した能力が、必ずしも業績に貢献しない場合も想定され、一方で、財務状況などの制約により競争力維持に必要な投資がタイムリーにできない場合も考えられます。
当社グループは、コスト競争力と効率的な生産活動を追求し、半導体製品やIC製品の前工程については、一貫して国内の東北地方に生産拠点を集中させております。他社グループによるOEM供給や在庫の一定水準の保有など、供給責任を果たすべく措置を取る一方で、当該生産拠点においては、日常の安全管理および危機管理のための対策を取っておりますが、予期せぬ天変地異、災害、停電などの事態が発生した場合、その影響を完全に防止または軽減できない場合があります。

(12)公的規制等

当社グループは、事業を展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障またはその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替管制、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けております。当社グループは事業活動を行うにあたり、これらの規制に細心の注意を払っておりますが、規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限される可能性があり、さらにペナルティを課せられるなど発生費用の増加を伴い、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループおよび当社グループの顧客企業が事業を行うにあたり、EU(欧州連合)によるRoHS指令(有害物質使用制限に関する指令)をはじめ、環境問題に対応するための様々な規制が国や地域ごとに設けられております。当社グループは事業機会の確保のため、こうした規制に対する対策を積極的に進めておりますが、技術やその他の制約により、規制に合致した対策が取れない可能性があります。対策が取れなかった場合、当社グループは販売について規制を受けて事業機会を逸し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、規制に対応するための費用が業績および財政状態を圧迫する可能性もあります。

(13)災害等のリスク

地震や台風など大規模な自然災害や火災等の事故災害、新型インフルエンザをはじめとした感染症によるパンデミックの発生などにより、当社グループの建物や設備、従業員等が被害を受け操業停止せざるを得ない事象が発生した場合は、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、こうした事態に備えたBCP(事業継続計画)を策定し、災害等の発生時における影響を最小限に留めるべく、リスク耐性の強化を図っております。

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