TVSはツェナーダイオードの一種です。ダイオードのブレークダウンにあたる特性を使用します。流す電流にかかわらず電圧がほぼ一定という特性を利用して、サージを吸収して回路や素子を保護する目的に使用します。
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TVS(ツェナーダイオード)の記号
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電流IRを流したとき、VBR×IRの損失が発生します。
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TVSとツェナーダイオードの分類と使い方
1.サージ吸収ダイオード
一般にTVS(Transient Voltage Suppressor)と呼ばれるもので、電圧クランプ型のサージ防護素子として使用します。クランプ電圧をVCLと表します。短時間の大きなエネルギーを吸収することを想定し、低い動作抵抗と高い電流定格を持つように作られており、パワー半導体に分類されます。サージ電圧Vpを吸収してVCLまで低減します。
2.定電圧ダイオード
ツェナーダイオードに微小な電流を流すことによりK-A間に発生する電圧を基準電圧として利用します。一般に大きな電流を流すようには作られておらず、小信号半導体に分類されます。Vi>Vzのとき、Vi,Izが変化してもVzはほぼ一定の値になります。