2021年1月掲載

2020年3月の中部電力（ちゅうでん）プレスリリースにおいて、中部でも出力制御を実施する可能性が高まり、2020年12月に管内の発電事業者に対応の準備を要請するダイレクトメールが配信されました。
これまで、出力制御の告知や実施の動きがありました電力会社は8社ありましたが、これにより、出力制御が対象となる電力会社は9社目となります。
ここでは出力制御の概要を踏まえ、中部電力の案内に対し具体的にどのような対応が必要となるのか、期日や対象発電所についても併せて解説していきますので、ご参照ください。

中部電力が実施する出力制御について

電力需要に対し、電力会社が発電力コントロールを実施するのが出力制御です。

再生可能エネルギーの買取制度が導入されてから、中部エリアにおいては、太陽光発電設備等の再エネ電源を中心とした発電設備の連系量が増加傾向にあり、太陽光発電設備および風力発電設備の連系量が合計で936万kWに達しました。（2020年3月末時点）

出力制御の対象となる太陽光発電所は、契約申込の受付日や発電設備の容量によって異なりますが、中部電力管内においては、2015年1月26日以降に接続申込をした発電設備（50kW以上）は『新ルール』による出力制御対象となります。
対象となった発電所は、出力制御対象のパワーコンディショナへの切換えと「出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書」、「PCS系列単位の諸元一覧」の提出が必要です。
まず、実際に対象となる発電所がどうかを把握するために、中部電力より発送されたダイレクトメールがお手元にあるかご確認ください。

中部電力の出力制御に対する手順

当社製品の出力制御対応については特設ページを設けました。

出力制御時動作実績のある「SOLGRID」シリーズについて

新電元の太陽光発電用パワーコンディショナ「SOLGRID」および太陽光発電用出力制御ユニット･監視装置「SOLGRID MANAGER」は、出力制御の技術要件に対応しており自動制御（指定ルール）による出力制御対応が可能です。
また、手動制御（旧ルール）対象の発電所においてもリモートコントロール機能により遠隔からパワーコンディショナの運転を操作できます。

「出力制御が実施された九州電力管内での動作実績」もありますので、出力制御対応機器をご検討の際はぜひご相談ください。

（参考）出力制御に応じなかった場合のペナルティ

出力制御への対応はFIT法施行規則および電力会社の託送供給等約款により義務付けられているものです。
中部電力の場合、故意に出力制御に応じない発電事業者に対しては、「FIT法省令、約款、要網等に基づき、契約を解約（廃止）することがある」としています。^※3

まとめ

出力制御は電力会社の意向により指示・実施されるものです。ダイレクトメールが到着した場合、実施の対象となります。

現状の設備が出力制御対応かどうかご確認ください。

指示に応じない場合契約解除などのペナルティが課せられますので、事前にできる準備の一つとして、現場の負担を軽減できる自動制御対応機器をご検討いただくことをお勧めします。

※1：実施の判定は、気象予測などから再生エネルギーの出力を予想して、供給量を減らす必要があるかどうかによってなされます。
※2：指示・スケジュールについては見直しがある場合があります。
※3：“太陽光発電の出力制御に関する今後のお手続きについて“の「よくあるご質問」Q5へ記載あり。2020年12月 中部電力株式会社