省エネ家電に買い替えるメリット|補助金についても解説

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世界的な脱炭素の流れや、海外情勢の変化によって、燃料資源の価格が上昇しています。日本で必要とされる電力の多くを担う火力発電では、天然ガス・石炭・石油などの化石燃料が使われているため、燃料価格の高騰はそのまま電気料金の上昇につながります。 

家計への負担を継続的に減らすためには、省エネ家電への買い替えが有効です。 

この記事では、省エネ家電に買い替えるメリットについて、各自治体の補助金に触れつつ解説します

【目次】

1.そもそも「省エネ家電」とは

省エネ家電とは、省エネルギー(無駄のないようエネルギーを使うこと)を実現する家電のことをいいます。具体的には、電気の消費量を抑えることで、結果的にエネルギーの消費量も抑えられる家電製品が該当します。

日本で電気を使用するためには、主に化石燃料の燃焼が必要であり、電気を使うことが二酸化炭素の排出につながっています。そのため、エネルギー消費を抑える省エネ家電の利用は重要であり、買い替えることで以前より電気代も安くなります。

例えば、10年前の冷蔵庫を最新冷蔵庫(定格内容積401~450L)に買い替えた場合、10年前のものと比べて約47%の電気代を節約する(※)ことが期待できます。
※参考:COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。「省エネ家電に買換えよう!|脱炭素社会づくりに貢献する製品で一歩先の賢い生活!」https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaikae/kaden/

古い家電を「もったいないから」と言って使い続けていると、かえって電力面では負担が大きくなっているかもしれません。省エネ家電への買い替えは、電気代の節約を実現するとともに、限られた資源を守ることにもつながるのです。

2.省エネ家電に買い替えるメリット

現在使用している家電を、省エネ家電に買い替えるメリットとしては、次のようなものがあげられます。

・月々の電気代が安くなる
・副次的に家計の負担を減らせる
・補助金がもらえる場合がある

以下、詳細を解説します。

月々の電気代が安くなる

現在使用している家電から、省エネ家電に買い替えることで、これまでかかっていた月々の電気代が安くなる可能性があります。

例えば照明器具の場合、現在使用している一般電球とほぼ同じ明るさのLEDランプに切り替えることで、約85%の節約が期待できます。テレビやエアコン・温水洗浄便座も同様で、古いモデルから省エネ家電に買い替えた方が、電気代の節約につながります(※)。
※参考:COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。「省エネ家電に買換えよう!|脱炭素社会づくりに貢献する製品で一歩先の賢い生活!」https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaikae/kaden/

自宅で消費電力量の多い家電を使用している場合、省エネ家電への買い替えを検討する価値は十分あるといえるでしょう。

副次的に家計の負担を減らせる

電気料金や生活費の節約を目的に、長年にわたり小さいサイズの冷蔵庫を利用している家庭も少なくありませんが、冷蔵庫は大きいものを購入した方が収納力もアップします。収納力が大きい冷蔵庫を使うと、結果的に買い物に行く回数を減らせるため、時間その他のコストを少なくできます。

自動車で買い物をしている人は、まとめ買いをすることで、ガソリン代の節約にもつながります。省エネ家電を購入する際には、購入することで「電気代以外の負担が減る」ものを選びましょう。

補助金がもらえる場合がある

自治体によっては、家電の購入に使える補助金制度を用意しているところもあります。省エネ家電を買い替えた人に対して、現金で補助金を給付する場合もあれば、独自のポイントを付与する場合もあるようです。

すべての自治体が実施してわけではありませんが、もし自分が住んでいる自治体に補助金制度がある場合は、遠慮なく利用したいところです。

3.省エネ家電をどう選ぶ?

実際に省エネ家電を選ぶ際は、それぞれの商品についている「省エネラベル」をチェックしましょう。省エネラベルには、以下のような情報が記されており、家電を購入することでユーザーが得られるメリットが分かります。

・多段階評価点(省エネ性能の高い順に5.0~1.0までの41段階で表示)
・年間目安エネルギー料金(1年間使用した場合の経済性を表示)
・緑ラベル(省エネ基準を達成している製品は緑、基準に満たない製品はオレンジ)

省エネ性能を可視化した多段階評価点は、省エネラベルにおいて★の数で表示されているため、見た目にも分かりやすいはずです。

省エネラベルは、トップランナー制度により定められた基準の度合いを表示しています。トップランナー制度とは、日本独自の機器等のエネルギー消費効率の決め方で、基準値を策定した時点において、最も高い効率の機器等の値を超えることを目標とした最高基準値方式のことです。

つまり、緑ラベルの製品は、設定時点で最も省エネ性能に優れる製品を「さらに上回るための基準」を満たしていることになります。

よって、省エネ家電に買い替える際は、まず省エネラベルをチェックするのが基本と言えるでしょう。

4.少しでもお得に省エネ家電を選ぶ方法

省エネ家電をお得に手に入れるには、次の点にも気を付けましょう。

・ランニングコストの目安となる期間を設定する
・アウトレット品もチェックしてみる
・使わない家電は思い切って処分する

以下、それぞれの点につき、具体的なポイントを解説します。

ランニングコストの目安となる期間を設定する

冷蔵庫やエアコンなどを買い替える際は、その家電を購入した後、いつまで使い続けるのか考えておきましょう。具体的には、候補となる複数の製品につき、その期間で「ランニングコストの節約分が商品の価格差を上回るかどうか」を目安に判断します。

仮に、使用年数を5年と設定した場合に、省エネ機種の価格が「格安機種の価格+省エネ機種で節約できた電気代」よりも安くなるのなら、省エネ機種を購入するメリットがあることになります。

機能面だけでなく、自分がいつまで使うことを想定しているのかによって、判断が変わるものと考えておきましょう。

アウトレット品もチェックしてみる

同じ家電を買うなら、本体価格は安い方が嬉しいはずです。そのため、一般的に家電が高くなりがちなボーナスシーズンなどは避け、安くなる時期を選びましょう。

例えば、大型冷蔵庫・洗濯機なら8月、エアコンは秋口を狙います。より安い値段で購入したいのであれば、型落ち品などのアウトレット品をチェックするとよいでしょう。

使わない家電は思い切って処分する

省エネ家電の買い替え時は、お目当ての家電以外にも、普段あまり使っていない家電はないかどうか確認することが大切です。

例えば、冷蔵庫やテレビは複数台ある家庭も珍しくないので、あまり使っていないと感じた家電があれば、処分してしまった方が電気代の節約になります。小型冷蔵庫が家族の部屋にある場合、本当にそれが必要なのかどうか、買い替え時に見直すのも一手です。

家電買い替えのタイミングは、普段使わない家電の利用を見直すきっかけになるでしょう。

5.まとめ

日本は燃料資源の多くを海外に依存しているため、世界情勢によって燃料価格の高騰のダメージを受けやすい傾向にあります。省エネ家電に買い替えることは、電気代の節約も含め、家計への負担を減らすことにつながります。

アウトレット品を探してみたり、使わなくなっている家電を処分したりすることも、電気料金を節約する上で有効です。

自治体によっては、買い替えの際に補助金を受け取れる可能性がありますから、商品の性能をチェックしつつ、自分たちにとって必要なものを選びましょう。

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