技術者座談会

新電元では、長期ビジョン2030に向けて既存製品の枠にとどまらない新製品の開発にも取組んでいます。当社グループの新たな可能性に挑戦する技術者の声を紹介します。

メンバー紹介

  • 中村優衣
    2023年入社。
    ロボット開発を担当。
  • 清水健広
    2004年入社。
    非接触充電システムの開発を担当。
  • 木村俊介
    2004年入社。
    理想ダイオードICの開発を担当。
  • 前山雄介
    2002年入社。
    酸化ガリウムデバイスの開発を担当。

Q1 皆さんは、どんな開発に携わっていますか?

私は車載向け理想ダイオードICを開発しています。ダイオードはあまり馴染みがないかもしれませんが、電気が流れているところに使われる部品で、電動化によっていろいろなところで活躍しています。ただ電気を扱う以上、損失はどうしても発生してしまうものです。それを限りなくゼロに近づけることを目指したのが理想ダイオードICです。抵抗が少なくなると、流せる電気の量が増えるし、発熱も減らすことができます。そうすることで自動車の燃費向上につながる製品開発に貢献できればと思っています。


私は酸化ガリウムデバイスの開発に取組んでいます。昨今の半導体の進歩によってパワー半導体デバイスで制御可能な電力が拡大してきており、今や電気自動車も珍しくなくなりました。酸化ガリウムはその材料物性ゆえにSiCよりも大きな電力を扱えるポテンシャルをもっています。例えば、当社のターゲットにはなりにくいかもしれませんが、変電所のような巨大な電力を取扱う設備においても半導体への置き換えが進むと従来大型であった変電設備が小さくなるので、メンテナンス性が向上するというメリットもあるのではないかと考えています。


私はロボットを動かすための画像処理の開発に携わっています。AIの進化で便利な世の中になってきていますが、一方でそれを処理する演算ソフトも複雑化して、高価なものになっています。私たちは手に届く価格でロボットを提供することを目指して開発しています。ロボットが活躍して自動化が進むと重労働など作業負担を軽減させることができ、高齢化や労働人口の減少といった課題の一助にもなります。


私が取組んでいる非接触充電システムは、EV充電の利便性をさらに向上させるものです。接触式の充電器はケーブルが太くて重く、雨が降った際は作業も大変になります。非接触充電ができるようになると自動車から降りなくても充電することができるようになりEV普及にもつながると考えています。そのためにも充電効率が高い、あるいは使い勝手がよい、といった商品価値の高い製品を開発していきたいです。


Q2 普段勤務している朝霞事業所はどんなところですか?

きれいだし、設備も新しいものがそろっているので働きやすいです。


清潔感がありますよね。


モバイルパソコンがあれば、実験室でもオフィスでも自由に作業することができます。それに全館フリーアドレスにもなっているので、作業効率があがりました。


オフィスエリアに壁が無いので、相談しやすくなりました。特に営業部門も姿が見える距離にいるので、ちょっとのことでも顔を合わせて話すことで共通認識を持つことができて、コミュニケーションが取りやすくなりました。それにキャンティーンの食事もおいしい!


食事がおいしいから仕事のモチベーションもあがるよね。


Q3 業務を進めるうえで苦労することはありますか。

画像処理の開発は新電元のなかでは新しい取組みです。そのなかでも新電元オリジナルをうみだすことに難しさを感じています。新しい技術なので解決策がなかなか見えてこず、模索することも多いですがその時は周りの先輩たちにアドバイスをもらっています。新しい技術ですぐに正解にたどり着けないことも多いですが、異なる角度から考えてみることで気づきを得られるなど、プレッシャーもありますが挑戦するやりがいを感じています。


非接触充電も新しい技術のため、事例が限られており、問題が発生した際の対応に悩むことがあります。以前ノイズで苦労したことがありましたが、そのときは他部門の有識者に相談を持ち掛け対策のきっかけを得ることができました。充電器の開発を行っている部門と車載電装品を開発している部門が社内にいるので、常に連携がとれて心強いです。


開発に根詰めると視野が狭くなってしまうことがありますが、そういうときは近くの同僚と会話をしてみると、直接関係のないことでも、情報が整理されて解決の糸口になることもありますね。


新たな開発を全て自分の力でやるのは難しいことです。外部リソースを活用したり、同僚を巻き込んだり、良好な関係を構築して、開発スピードを高める工夫をしています。


Q4 今後どのようなエンジニアを目指していきたいですか。

起きている事象、起こり得る事象をきちんと分析して課題の本質を見極めることの重要性を学んでいます。ロボット開発はさまざまな技術を集結させたものだと捉えています。担当に限らず幅広い技術に興味を持ち、自分の武器になる技術を身につけていきたいです。


入社以来電源設計に携わり、技術を追求し、深堀りしてきました。現在は製品開発に携わり、求められるものも異なりこれまで経験してこなかったことに取組んでいます。求められる環境でしっかりとレベルアップしていきたいです。


与えられた開発をこなすだけでなく用途や使用環境に応じた提案をするなど、これまでの経験に裏付けられた知識や見識を活かし、開発テーマやプロジェクトの方向付けをしっかりできるエンジニアでありたいと思っています。


長年携わってきて、見えることも多くなってきました。よりレベルの高い製品を開発していくためには一人の力では限界があります。自分のスキルアップはもちろん、周囲を巻き込む力も養っていきたいです。


本ページに記載されている内容は、2024年12月現在の情報です。お客様がご覧いただいた時点で、情報が変更(生産・販売が終了している場合や、価格、仕様など)されている可能性がありますのであらかじめご了承下さい。

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