座談会~NEXT STAGE 私たちの働き方~

2021年4月に開業した当社の新たな拠点「朝霞事業所」。2020年のコロナ禍をきっかけに新事業所への移転を前に、当社の従業員の働き方にも大きな変化がありました。
従業員それぞれが考える「働き方改革」「コミュニケーションに関する課題」をテーマに座談会を行った模様をお届けします。

”新事業所は「働きやすさ」が詰まっている空間”

Q:朝霞事業所が開業して半年が経過しましたが、どんな印象ですか? 

若林:実際の建物に入ってみてお洒落でカッコよく、ワクワクしました。 

山本:建物中心部のアトリウムを従業員が通過しながら、それぞれの部署に向かうのも他部署の従業員と顔を合わせる機会が増えるので、導線的にいいと感じています。 

上野:食堂がとてもキレイで、ご飯も美味しいです。どこに行くにも便利だった本社(大手町)から来たので交通アクセスに不安がありましたが、コロナ禍以降は取引先とはオンラインでの打合せが多くなったので、その影響は実感しきれていません。朝霞事業所は駅から離れていますが、朝霞駅~事業所間の直通バスがある時間帯に利用しているので特に問題はありません。 

安藤:フリーアドレスなので、気分転換をはかりたいときは、違うエリアの昇降テーブル席などで仕事ができることを快適に感じています。 

全員:全館Wi-Fi完備は大きなポイントですね。 

山本:当社の従来の拠点は、有線LANでしたが、朝霞事業所では「事業所のどこにいてもICTが使えること」というのがコンセプトで決まっていて、全館Wi-Fi化、会議室は全室Web会議可能な部屋にすることが実現できました。 

安藤:以前の勤務地の飯能工場では、別の建屋にある実験室で作業する際は都度IPアドレス変更が必要で、印刷も実験室ではできませんでした。今は社員証をかざせば館内のどのコピー機でも印刷可能になったので、業務効率があがりました。 

山本:私は出社時、コミュニケーションのきっかけをふやすために意識的にアトリウムで仕事をしています。色々な部署の人が通りかかり、「ちょっと相談、雑談」といった感じで話かけてくれるので、その場で新しいアイデアが生まれることもあります。集中したい時は集中スペースを選ぶ時もあります。 

若林:フリーの打合せスペースがあちこちにあるので、会議室に入るほどでない打合せにも活用しています。 

Q:当社は従来、大手町本社と飯能工場に分かれていて、更に飯能工場内でも10か所以上の建屋に分かれていていました。朝霞事業所では、一つの建屋になってよかったと実感する部分はどんな時ですか? 

山本:工場時代は建屋の違う他部門の従業員とは昼休みに食堂で顔を合わせた時に話す機会があったぐらいでしたが、今は基本的にアトリウムを通って各フロアへ向かう導線になっているので、本社の人を含め色々な人と顔を合わせる機会が増えました。飯能工場はスタッフ部門さえ異なる建屋にいましたから、同じフロアに集合していることも利便性がよくなったのではと感じています。

許斐:私は本社にいたので、工場にあった管理部門とは1時間以上かけて出張しなければ顔を合わせられませんでした。今は出社さえすれば直接対面で話が聞けるようになったことがよかったです。

 安藤: 以前は建屋の異なる実験室に評価用サンプルを持っていく時は、一旦屋外に出なければならないので、雨の日は台車に雨よけカバーを付けたり準備に手間がかかっていました。移動に時間的ロスがなくなったことを感じることが多々あります。 

”フレックスタイム制度・在宅勤務制度導入が変えた「ワークライフバランス」”

Q:コロナ禍も重なり事業所移転より前に全従業員を対象にフレックスや在宅勤務などが制度化されました。朝霞事業所への移転によって、ご自身の生活はどのように変わりましたか? 

全員:フレックス、在宅勤務が制度化されたからこそ、今の生活が成り立っていると言えます。 

若林:インフラ関係がかなり進化し、在宅勤務時でも出社時と同じ環境でCADが使えるなど働く場所を選ばなくなりました。またフレックス制度が選択できるようになったことは本当に有難いです。以前は職場近くに自宅があり通勤時間はわずかでしたが、今は電車でも車でも片道1時間半以上かかります。週2回の出社時は定時より早めに終えるよう時間を調整し、通勤時間がかからない在宅勤務のときに不足分を補っています。 

許斐:子供が小学校入学のタイミングでフレックスの制度が始まりました。地域の旗振り当番が回ってきたりして、もしフレックスがなかったら半日休暇を取得しなければならなかったところです。 

山本:制度ができたのと近いタイミングで朝霞事業所への移転があったことで従業員の生活環境にも変化があり、積極的に制度を使う雰囲気になり、新電元の「文化」そのものが変わったのかなと感じています。 

上野:たしかに大手町時代はフレックスが制度化されても、(従来の勤務時間帯の)9時~17時10分で勤務している人がほとんどでしたが、朝霞になってからは出社時間も退社時間も人それぞれで、それが普通の光景になっています。 

安藤: 過去に私はフレックス勤務の時、他の人との打合せ時間のタイミングが合わなかったり、仕事依頼が来てしまって早く出勤したにもかかわらず早めの帰宅ができなかったことで、逆に勤務時間が増えてしまったので、自分にはその働き方が合わないのだなと感じました。 私自身は、フレックスよりも在宅勤務ができることになったことの方が、変化を実感します。夜遅くまで仕事をした場合、翌日の通勤時間分も睡眠時間に充てたりできることが、よかったと感じています。 

山本:私も長い通勤時間を効率的に使えるよう、在宅勤務で調整しながら週1出社にしています。ただ、リアルで対面することの重要性も感じているので、フレックスを活用しなるべく早く出社して早めに退社、というスタイルで調整しています。 

許斐:以前は時短を使っていましたが、打合せ時間に制約があったり会議に参加できないなど、ちょっとした弊害があり、やりづらさをそれなりに感じていました。今は夕方に時間的な余裕を作りたいので、朝前倒しして働きはじめ、早めに勤務を終えています。他の人も柔軟にフレックス勤務を取り入れていることで、一人だけ会議に参加できないかもしれない、というような疎外感もなく、自分のライフスタイルに合わせた勤務が柔軟に設定できるようになり以前より働きやすくなりました。 

※その他に1時間毎に分割して使える「時間休制度」もできたので、半休を取るほどでもない短時間で済む用事等に使うこともでき、従業員の働きやすい制度が充実 

”皆どうしてる?オンラインでのコミュニケーション”

Q:オンラインでコミュニケーションが取れるようになり便利になった一方で、直接顔を合わせてコミュニケーションを取る機会が減少しました。そのことがマイナスにならないよう、何か工夫している取り組みはありますか? 

山本:業務上、顔を知らない人とのやりとり、たしかに増えました。 実会議だと終わったあと雑談するような機会がありますが、Web会議やチャットだと必要な情報だけやりとりして終了してしまうことも多いです。いいアイデアって雑談や昔でいう所の「タバコ部屋」みたいな場所から生まれることが多くないですか。Web上での会議でもあえて雑談の時間を取るようにしています。部内での進捗報告会議では、報告内容はTeams上にどんどん書き込むようにしておいて、その分雑談の時間に充てるようにしています。 
(※当社は、MicrosoftTeamsをコミュニケーションツールとして活用しています) 
あとは、若手社員はWeb会議で発言しづらいところもあるだろうなと思うので、個別に1on1ミーティングする時間を設けたりもしています。 

若林:Web会議で人が多くなればなるほど、発言するタイミングって難しいですよね。 
相手の反応が見えないので肯定されてるのか否定されてるのかも分からず、どんどん声が小さくなってしまったりして。それと、聞き手側の「聞くテクニック」も必要だと思います。プレゼンでは長い時は1時間ぐらい一人でPCに向かって喋っていて独り言を言ってるような感覚に陥ります。 

許斐:マイクミュートをしない数人レベルの会議は一番やりやすいですよね。会議中に話している途中でもリアクションで反応が伝わってきて、そこで相手の理解度が分かる気がします。 

上野:顔を知らない人とのやりとりは難しいと感じていて、一回だけでも顔を合わせてしゃべったことがあると、問い合わせする時も気が楽だったりします。何も知らない人にいきなり聞くのは、やっぱり緊張します。 

若林:飲み会ができないのは、何気に影響が大きいですね。 

上野:たしかにそれは大きいです。 

若林:以前は、営業さんと一緒に取引先に行って打合せをして、その後食事しながら反省会とか全然できなくなってしまいましたからね。 

上野:設計と営業が関われるのはそういう機会で、プライベートな会話も生まれましたが、今となってはTeams上で完結してしまうことが多いので、仕事が効率よく進められると言えば進められる一方で、楽しみはだいぶ減ってしまいましたね。 

許斐:異動してきた方の歓迎会もできずじまいで、結局人となりもよく分からないままということもありました。飲みに行けないことって大きいなと実感しました。 

安藤:新入社員の子達と接点がないためなかなか交流の機会が持てないので、お互い知り合うきっかけもないので、ちょっと寂しいですよね。 

”今の時代だからこそ生まれた「顔を知らない人との交流のしかた」”

Q:テレワークなどで顔を合わせる機会が少なくなってしまった今、色々な人とコミュニケーションを取っていけるようにするためには、どういう施策があればよいと思いますか? 

若林:コロナ禍での新入社員は孤独を感じているのではないかと思います。入社してすぐに在宅勤務で、チャットで気軽になんでも相談してと言いましたが、やっぱり書き込みにくいのではと思います。我々も時間的余裕がないこともあり、直接のOJTでないと関わる機会はどうしても多くはないので、そういう時に顔を合わせることって大事だったんだな、と思うことがあります。 

許斐:「ほめる言葉」をかけてあげるって会話のきっかけになると思っています。いきなりチャットで雑談をはじめるのは難しいけれど、「こういうのよかったよ」っていうのは送りやすいし、相手も受け取りやすいし、何かしらの会話に発展するすることも増えました。また出社日が違いなかなか会えない同僚と、Teams上でお互い近況を話ながらランチをしてみたことがありますが、気分転換にもなりました。 

安藤:いいですね、Teamsランチやってみたいです。在宅勤務中に一人でランチを食べていると、誰かと話したくなります。朝霞にきて、このお店美味しかったから一緒に食べに行きたいと思っても、それもなかなか実現できません。せめて「美味しい所情報」を紹介する機会があればいいのにと思うことがあります。 

山本:工場時代は厚生会館(1階は食堂、2階は体育館になっていてスポーツ交流等が行えた場所)があったのですが、朝霞にはそういった専用施設はないので、朝霞でいうと食堂であるCANTEENを多目的用途として、もっと活用できたらよいのにと思います。今のコロナ禍では集まるのは難しいかもしれませんが、ゲーム好きなメンバーでeスポーツ大会を開催してもおもしろいですね。テレワーク中でもできるしグループ会社の人とかも参加できます。逆にオンラインだからこそできることを活用できればいいのにと思います。 

若林:Ariel(社内ネットワーク)上で、例えば写真班のページとか自由に載せられたりする班活動を兼ね備えた仕様、コンテンツがあればいいのでは? 

許斐:コロナ禍で行ける場所も制限されて、写真とかにハマってる人いそうな気がします。 

若林:車好きなので車のページを作って、どこどこに行ってきましたとか。 

許斐:趣味のページもいいですね。最近キャンプグッズのことを調べていたりして、今度キャンプデビューするにあたって、キャンプの先輩みたいな人が誰かいないかな?と思っていて。 

若林:僕の部署の後輩でキャンプに詳しい子がいますよ。 

許斐:すごく教わりたいし、話を聞いてみたいです。 

若林:そういう趣味の話をとおして、知っている人とだけではなくて、知らない人と繋がれたら楽しそうですね。 

山本:こういうアイデアもやっぱり「雑談」からじゃないと生まれないですよね。

◇多彩なスペースを完備◇

  • 「集中スペース」
  • 「フリースペース」
  • 「Meetingスペース」
  • 「Cafeスペース」

◇編集後記◇

朝霞事業所の開所をきっかけに、従業員にとって働きやすい職場環境が整っただけでなく、自分のライフスタイルに合わせて働く時間帯を調整できるようになったことにより、ワークライフバランスが取りやすくなったという声が多く聞こえます。
また、融合により様々なアイデアが生まれることを目的とした朝霞事業所では、その場にいる人だけでなくどこにいても繋がっていることを最大限に活用し、新電元グループ各社・全世界と交流できる中心拠点となることを目指しています。

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