MF2008SW
アプリケーションノート
概要/特長
「MF2008SW」は、外部 Nch MOSFET を駆動する IC です。ここでは、代表的な2つの使用例を列挙します。
■理想ダイオード(常時 ON)タイプ
ECU はバッテリや DC/DC コンバータの出力を入力源としており、入力部の逆接続保護・逆電流防止用素子には従来からダイオードが使われてきました。しかし、電子機器の多機能化に伴う大電流化によりダイオードの電圧降下(VF)や発熱の増加が懸念されています。
このような従来のダイオードから、「Nch MOSFET1 つ+MF2008SW」構成に置き換えることで低 VF、低発熱を実現する理想ダイオードして使うことができます。
■半導体リレー(双方向導通の ON/OFF スイッチ)タイプ
双方向 ON/OFF スイッチとしては、従来はメカニカルリレーが使われてきました。この双方向スイッチ部に於いても、 小型で軽量であることが求められています。
そこで、メカニカルリレーよりも、小型で軽量にすることができる「Nch MOSFET2 つ+MF2008SW」構成することで、確実な ON/OFF や早い応答性を実現した半導体リレーして使うことができます。
■ REV端子のHIGH/LOW制御で、逆電流防止機能の有効/無効を切替え可能
■ 入力最大定格 70V
■ スタンバイ電流 5uA(※EN 端子の LOW によるシャットダウン機能使用時の IC 流入電流)
■ GATE 電圧(チャージポンプ電圧) 12.5V
■ GATE 充電電流 75uA
■ GATE 放電電流 0.7A(TYP):逆電流検出による急速放電時
■ GATE 放電電流 0.12A(TYP):EN=LOW による急速放電時
■ 順方向制御により、逆電流保護検出前よりGateを停止させ、軽負荷時でも逆電流を防止
■ チャージポンプ用コンデンサを内蔵し、外付けコンデンサが不要
■ 外部 Nch MOSFET の Drain-Source 間電位差を監視する機能(VDS 監視機能)を有し、
監視した電位差に合わせて信号をアナログ出力する IDET 端子を活用することで異常時停止が可能
■ 40V までの入力逆接続保護対策あり
■ 小型 SMD パッケージ(TSSOP10:3mm×4.9mm)を採用し、機器の小型化に貢献
■ AEC-Q100 準拠
理想ダイオードタイプ
■ ショットキーバリアダイオードと比べて、VF(電圧降下)・損失・発熱の大幅な低減
■ 逆電流コンパレータで逆電流を検出すると、GATE 急速放電機能(0.7A)が働いて外部 Nch MOSFET を OFF
半導体リレータイプ
■ メカニカルリレーと比べて小型・軽量、早い応答性と、チャタリングの少ない ON/OFF が可能
■ 異常動作検出時、EN 端子を LOW とすることで、GATE 急速放電機能(0.12A)が働き、素早く動作を停止
アプリケーションノート 目次
1: 概要
1.1:特長
1.2:基本接続例
1.3:ブロック図
1.4:端子配置・端子機能
1.5:外形・寸法(パッケージ TSSOP10)
1.6:ソルダリングパッドの参考パターン
2:仕様
2.1:絶対最大定格
2.2:推奨動作条件
2.3:電気的特性
3:各端子機能、電気的特性について
3.1:VIN 端子
3.2:EN 端子
3.3:GATE 端子
3.4:SOURCE 端子
3.5:OUT 端子
3.6:IDET 端子
3.7:REV 端子
3.8:GND 端子
4:回路動作と機能
4.1:基本動作
4.2:通常起動・通常停止
4.3:外部Nch MOSFETのON/OFF駆動
4.4:GATE 急速放電機能
4.5:逆電流防止動作
4.6:順方向制御
4.7:VDS 監視機能
4.8:40V までの入力逆接続対策
4.9:IC 消費電流
5:周辺部品定数の選定方法
5.1:Nch MOSFET
5.2:VIN 端子コンデンサ・OUT 端子コンデンサ
5.3:GATE 端子-SOURCE 端子間の放電抵抗
5.4:EN 端子コンデンサ・REV 端子コンデンサ
5.5:IDET 回路
5.6:外部保護部品
5.6.1:出力負電圧対策
5.6.2:ゲート保護
6:応用回路例
6.1:オアリング回路の理想ダイオード
6.2:突入電流対策の半導体リレー
7:パターンレイアウト
回路例
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