通信機器用インバータ技術

通信インフラを支える電源装置は、万が一障害が発生したときでも、電源供給を停止させないことが重要です。当社のインバータ給電システムは、電源供給を維持しながらのユニット交換が可能な高信頼システムです。通信市場で培った並列冗長システムの技術を紹介します。

並列冗長運転可能なインバータ給電システムの開発背景

  • 並列冗長運転可能なインバータ給電システム図

このシステムは、直流バスと呼ばれる48Vの電源(左側)を、交流電源(右側)に変換する役割を担います。当社が提供するインバータ給電装置(中央)は、5基のインバータユニットと、1基の表示ユニットで構成されていますが、どのユニットに障害が発生しても、交流電源の供給を継続させる必要があります。

技術課題

  • 共通部による制御方式
    共通部による制御方式

並列運転を行う場合、各インバータユニットの出力電力を安定させるために、負荷分担量を割り振る必要があります。たとえば図のように、共通の制御ユニットが負荷分担量を割り振るシステムを構築した場合、制御ユニット1基に障害が発生することでシステム全体が停止してしまう可能性があります。また、共通の制御ユニットを停止させないような維持管理も必要になります。

共通の制御ユニットは、交流出力電圧の位相及び振幅を同期させる重要な役割を担っています。しかし、システム全体の信頼性が、共通部の信頼性に左右されてしまう欠点があります。

解決策

  • 完全個別制御方式
    共通制御部なしの並列運転制御技術

当社は課題解決のために、共通の制御ユニットを廃止できる方法を検討し、従来よりも信頼度が高い「完全個別制御方式」の技術開発に成功しました。各インバータが個別に位相及び振幅を制御することで、負荷分担量を安定させ、並列冗長運転を実現することができる技術です。共通の制御ユニットが不要なため、システム全体の信頼性向上にも寄与します。

高信頼システムで社会に貢献

当社は、信頼性の高い電源システムを提供することで、重要な社会基盤である通信インフラの信頼性向上に貢献します。

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